アミノ酸が肌の保湿に効果があるとされる理由/天然保湿因子(NMF)について

肌には、皮脂膜、細胞間脂質、天然保湿因子(NMF)という3つの要素があり、それらは角質層内に水分を蓄えておく働きをもちます。

皮脂膜は皮膚の表面を膜のように覆って水分の蒸発を防ぐ働き、細胞間脂質は水分を逃がさないようにはさみこむ働き、そして天然保湿因子(NMF)には水分をとらえて保ち角質層内部のうるおいを保つ働きがあります。

アミノ酸が保湿に効果があるとされる理由

さきほど説明した天然保湿因子(NMF)の構成成分に占めるアミノ酸の割合は40%であり、アミノ酸から作られる天然の保湿成分も12%となっており、それらをあわせるとNMFの中の50%以上がアミノ酸にあたるためというのが、アミノ酸がうるおい成分として効果的とされる理由のひとつです。

つまり、角質層の中で水分をしっかりと含み、水分を保つ特徴がある天然保湿因子(NMF)の半分以上がアミノ酸でできているため、うるおいのもとになる大切な成分ということになります。

ちなみに、肌が元々持っている天然のうるおい成分である天然保湿因子(NMF)は、ハンモック状の肌の内部組織の中にありますが、外部からのストレスを受けることによって流出しやすい状態になります。ハンモックが壊れたり、劣化したりするとNMFは角質細胞の内部にとどまっていることができなくなり、流出して角質層内のNMFが減ってしまうため、アミノ酸を補給することが保湿力を維持するために大切であり、化粧水などに利用されているという訳です。

加齢やアトピー性皮膚炎などの体質、紫外線や温度差などによって、皮膚の外側にある角質層の水分量が減少すると、NMFも減少してしまいます。NMFとなっているのがセリンやアラニン、グリシンなどでこれらのアミノ酸を肌に付けることによって角質層に浸透し、角質の水分量を増加させる効果が期待できます。つまり、こういったアミノ酸を、毎日のスキンケアに活用することによって、うるおいと若々しさを保つことができるという訳です。

また、アミノ酸は髪の毛や体の構成成分でもあり、人間の体内にもともとある物質です。そのため、化粧水に配合しても悪影響がでることが無く、角質層のうるおいと健康を安心して保つことができます。自分自身の美しさを引き出し、キープすることが期待できる成分として、大変人気があり、乾燥やアトピーなどで敏感になっている人でも安心して使うことができるおすすめの成分です。

アミノ酸が配合された化粧品